◆就活ハラスメントとは
就活ハラスメントとは、「就職活動中やインターンシップ中の学生等に対するセクハラやパワハラ」のことを指します。令和2年度の調査では、約4人に1人が被害に遭っているという結果も出ています。具体的な行為として、性的な冗談やからかい、食事やデートへの執拗な誘いなどが挙げられるほか、学生が他社の選考を受けられないよう妨害したり、他社の内々定の辞退を迫ったりする、いわゆる「オワハラ(就活終われハラスメント)」も含まれます。決して許されない行為であることはもちろん、明るみに出れば企業も大きなダメージを受けることになります。対策は必須といえるでしょう。
◆先進事例にみる防止策
では、会社としてどのような取組みができるのでしょうか? 以下のような施策が望ましいとされています。
(1) ハラスメント防止の方針の明確化
全従業員(特に採用担当者)に対し、ハラスメント禁止の方針を明確にする/行為者を処分する社内規定や規則(懲戒処分等)の設定と周知
(2) ハラスメント防止体制の整備
継続的な研修の実施/複数名での学生対応など採用活動におけるルールを明確化/学生向けの相談窓口の設置と周知
さらに、厚生労働省の「就活ハラスメント防止対策企業事例集」では、先進事例における3つの共通項として、①「公正な採用選考」に基づいた面接実施、②リクルーターの行動指針やマニュアル策定、③応募者の個人情報の限定利用を挙げています。
採用活動を行うすべての企業で起こり得る問題だからこそ、事前の防止策を検討しておくことが重要です。
【厚生労働省「就活ハラスメント防止対策企業事例集」】
https://www.mhlw.go.jp/content/11910000/001065368.pdf
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